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2008_09
29
(Mon)17:30

『泡がおぼえてる』

『なんちゃってポエム部屋』に続き
『なちゃってショート・ショートの部屋』
を新しく開設したいと思う。

短編までもいかへん
短い短いお話・・

そうそう 書けるもんやないって
自分でもわかってるんやけどぉたはー

あっ、それからぁすべてフィクションなんで...念のため^^;



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『泡がおぼえてる』

あのレコード店、その近所の小さな喫茶店、
波乗りする姿を眺めながら風に吹かれた浜辺。
ふとした瞬間 鮮明に生き返る懐かしい記憶。
いつまでも年をとらずにいるあなたの横には
見事に現実を超えた美しい私が居て。
未練だとか後悔だとか、そういうんじゃないのだけど
何年経っても、時々2人でいた夏を思い出す。
ほんの数ヶ月、一緒に居たあの夏。

あれから自分のお店を開いたと、風の噂に聞いたけど
どう、繁盛してる?

私も結婚して、すっかりおばさんになってしまった。
小さな幸せを守りながら、家事に追われる毎日。
どこのお野菜が新鮮だとか どこのお肉が美味しいだとか…
家族に食べさせるお三度に 頭を痛める生活も
あの頃抱いてた嫌悪感とは違って、結構楽しいものだと最近思うの。

おかしなものね。

うんざりしながら聞いてたこと、今は子供に言って嫌がられてる。
“あぁ、こういうことだったのか”っと
自分に説教した大人達の気持ちがわかってしまう、
そういう年齢になったのね。



シュワシュワッと弾ける泡の甘酸っぱいスパークリング・ジュース。
この店のメニューにあるのを見て思わず注文してしまった。
記憶にぴったりくっついてくる あなたが教えてくれたこの味。

ふふっ。
思い出し笑いをする目尻に、あの頃はなかった二筋の老い。
どうしたのかと怪訝な目の息子。


偶然どこかですれ違っても、お互い気付かないかもね。

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